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1998年11月30日放送分 自ギャグの詩 - 深夜の馬鹿力データベース

1998年11月30日放送分 自ギャグの詩

 僕たちの小学校では、5年生の夏休みに臨海学校という行事がありました。
 最後の夜には花火大会とキャンプファイヤーを囲んでのフォークダンスがあり、片想いのIさんとペアになれるかもという淡い期待を1ヶ月も前から持っていました。
 手で持つ花火で大騒ぎした後、先生たちが打ち上げ花火を上げていました。
 しかし、僕の心はすでにフォークダンスに向かっていました。
 「早く花火よ終われ、早く花火よ終われ。」
 ただただそう思っていたのをよく覚えています。
 先生たちが打ち上げ花火のカスをキャンプファイヤーに投げ入れ始め、そろそろダンスタイムです。

 突然僕のランニングシャツの肩が爆発しました。
 女の子の悲鳴と男子の先生を呼ぶ声がして一時騒然となりましたが、幸い怪我も大したこともなく、僕は片想いのIさんとマイムマイムを踊ったんだ、そうだと記憶していました。

 が、先日押し入れを片づけていると当時の文集が出てきて、みんなの作文を総合すると実際は以下のような事が起こっていたという事になりました。
 体育の三浦先生がまだ不発のままの打ち上げ花火をキャンプファイヤーに誤って投げ込んでしまったらしく、それが僕の肩に直撃したそうです。
 それだけなら武勇伝の一つにもなって良さそうですが、フォークダンスは続行され、救急車が来るまでの間、僕は「フォークダンスがしたい、フォークダンスがしたい」というような事を繰り返し、駄々をこねて泣いていたそうです。
 翌日、ちょっとした手術が終わった僕に先生がお見舞いにきてゲームボーイとテトリスを持ってきてくれ、みんなに自慢していた。
 これを見て昔の記憶が全て繋がりました。
 僕は確か、「Iさんとフォークダンスをする、Iさんとフォークダンスをする」と心の限りもうろうとする意識の中叫んでいたと思います。
 しかし、どの作文にも正確に名前まで書き記している物はありません。なぜでしょうか。
 そして、左肩が血だらけになりながらもうつろな目で自分と踊りたがっている少年を少女はどう思ったのでしょうか。

 伊集院さん、僕の小学校の時の初恋の記憶は途切れたままなのですが、どうだったのでしょう。

 (PN:スナイパー)


 あれは、5歳の頃だったと思います。
 5歳といえば、僕に弟ができた年。弟が生まれて嬉しかった記憶があります。
 生まれて何日かは。

 弟が生まれてから両親は弟に付きっきりで、僕のことなど二の次、三の次、四の次、五の次でした。
 そんなかまってくれない日々が数ヶ月過ぎると、両親も僕の気持ちを少し分かってくれたのか、家族三人で遊園地に行く事になりました。もちろん、生まれたばかりの弟は抜きです。

 そして当日、弟は近くに住むおじいちゃんの家に預けられて、僕は両親と共に車で遊園地に行きました。
 遊園地に着いてからの二時間、とても楽しかったです。
 そしてお昼ご飯、母がいません。心配していると、すぐに戻ってきました。おじいちゃんの家に電話をかけていたようです。
 そして母はこう言うではありませんか。
 「帰りましょう。」
 理由は、弟が熱を出したからでした。
 僕はレストランの隅から隅まで、そして2階まで聞こえるぐらい大きな声で泣き叫び抵抗しました。
 それぐらい僕にとって、僕だけにとって大切な時間だったからです。しかし抵抗空しく、僕抜きの家族会議で帰る事に即決定しました。

 突然、僕は走り出しました。レストランを出てずっとずっと遠くの方に向かって走っていました。
 僕にはこうするしかなかったのです。
 両親を帰らせないためには、こうするしかなかったのです。

 そして僕は観覧車の裏側の樹の茂みに体を小さくして隠れました。
 そして待ちました。待って待って待ち抜きました。両親が来るのを。
 30分ぐらいしてアナウンスがありました。それは迷子の子供を捜しているという内容でした。
 もちろん、僕の名前が何度も繰り返されていました。
 ここで易々と出て行く訳にはいきません。
 しかも、弟のためなら帰ると言っているくせに、僕に対しては直接探しに来ないで放送に任せている事が許せません。
 僕は隠れ続けました。1時間、2時間、そして遊園地が終了する時間まで。
 なぜここまでしたのかは今ではよく分かりませんが、多分僕の僕なりの意地だったのでしょう。
 辺りが真っ暗になって段々不安になってきました。そして僕を見捨てた両親に対しての怒りもどんどんこみ上げてきました。

 と、その時、「ウ~」という音と、無数の赤いライトと共に片手の指だけじゃ足りないぐらいの数のパトカーが遊園地の柵の向こうに見えました。
 「うわぁ、何かの事件かなぁ。こんなにパトカーが来るなんて、大事件だぞ。」
 と思いました。
 警察官たちは遊園地の中に入ってきて、探索し始めました。
 「何ぃ、大事件の犯人がこの遊園地の中に、逃げ込んだのか?」
 そう思ったのも束の間、事件は解決。
 警察官に僕が見つかり保護という形で解決。
 この時僕は、「こんなにたくさんの警察官を見るなんて生まれて初めてだ」という気持ちと、「犯人は僕だったんだ、このままじゃ死ぬ」という気持ちが半々でした。

 その後の事を本当によく覚えていません。
 ただ真っ暗な遊園地に赤いライトが光った時の景色がとてもとても綺麗だったという事と、泣いている顔と怒っている顔が同居した、滅亡の危機に瀕している人類みたいな母の顔だけは今でも忘れようと思っても忘れられません。

 伊集院さん、僕は大丈夫でしょうか。

 (PN:スリーブランチ 17歳)

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