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1998年12月7日放送分 自ギャグの詩 - 深夜の馬鹿力データベース

1998年12月7日放送分 自ギャグの詩

 あれは僕が幼稚園の頃の事です。
 その頃、僕の幼稚園ではスキップが流行っていて、幼稚園の授業でもイスを円に並べて1人ずつスキップして自分の席に戻っていくなんというスキップの練習をする時間があり、誰かが考えたスキップ鬼(鬼がスキップして追いかけるというただそれだけの事、後は鬼ごっこと一緒)なんていう遊びができ、それが拍車をかけて当時スキップが出来ない人はつまはじきになっていました。
 僕もやっと微妙に早歩きっぽいスキップをマスターし始めて、飛び跳ねたくて仕方が無い年頃になっていました。

 そんなある日の事です。
 その日は雨。外で遊ぶ事ができないので、教室の中でレゴやままごとをしていました。
 すると友人のT君が「スキップ鬼をやろう。」と言い出しました。皆も「やろうやろう」ということで、スキップ鬼は始まりました。
 そのうち、友達改め性格の悪いT君が鬼になり、僕狙いで追いかけてきました。
 僕も早歩きから早走りのややスキップで逃げます。
 僕は必死になって、まだ休み時間前の授業で残っていたサークル上になったイスに飛び乗りました。T君もイスに乗ってきました。
 「ぐるぐるイスの上を回っていればT君がそのうちバターになるので大丈夫。」などと考えながら次のイスに移ろうとした瞬間、T君が僕の襟を掴んできて2人ともイスから転げ落ちました。
 僕の中の記憶ではイスを3つ重ねたぐらいの高さから落ちたような感覚でした。
 僕が先に起き上がったと思います。
 T君改め虎の方を見ると、うつ伏せになってぐったりしていました。
 「T君大丈夫?大丈夫?ねぇ大丈夫?」と起こそうと仰向けにした時に僕は「うわっ!」と大声を上げて飛びのきました。
 それにつられて教室中の子供たちがビクッと止まりました。

 T君の額から赤いバターが。

 頭血でした。
 注射の時に見た血より濃い色をしていてトロリとしていました。
 そして僕の声に気付いたようにT君が目を覚ましました。
 ところがT君が僕を見るなり、「おい、おい!お前血出てるよ。」と言って僕の額を手で抑えようとしてきました。

 そうなんです。ツイン頭血だったのです。
 僕は全然気付いていませんでした。痛みも血が出ていたのも分かりませんでした。
 T君も自分が頭血ってるのを分からないご様子で、僕に「ごめんね、ごめんね」と泣きながら謝っていました。
 それにつられてか周りの友達も僕の頭血に驚いたのか、カエルの合唱のようになぜか泣き出しました。
 そして僕も泣きました。
 その泣き声に先生たちが気付いて僕たちは病院に連れていかれました。
 僕の頭の中のイメージでは、暗い中にベッドが2つあって隣にT君が寝ていて、母親たちがいて、先生がいて助手がいて、「先生がさぁ、始めようか。」と言って頭を縫い始めた記憶があります。
 確か麻酔はしていなかったと思います。

 伊集院さん、ダブル頭血はダブル浅野よりは大丈夫なのでしょうか?

 (ラジオネーム:阿鼻叫喚)


 僕が小学校3年生か4年生の頃、ビックリマンシールが大ブームになっていて、僕も集めていました。
 あまりにも人気があったため、なかなか手に入れる事ができないという状態でした。当然、近所のスーパーでもなかなか売っていませんでした。

 しかし、あるコンビニだけは(コンビニとはいっても個人経営の24時間営業ではないタイプのもの)毎週水曜日に一箱入荷していました。
 1人3個までというルールがありましたがビックリマンシールを確実に入手できるスポットとして大盛況でした。
 学校にはお金を持ってきてはいけないというルールがあったので、水曜日は授業が終わるや否や家にダッシュで帰り、そのコンビニに向かうという日々を送っていました。
 しかし、あまりにも多い需要を一箱のみでさばき切れるはずもなく、行った頃にはもう売り切れてしまっている事がしばしば。
 また、何度か入荷しない事もあり、トップでやって来たビックリマン集めに命を懸けている少年が店の中で泣いていたり、こっそり誰か1人に全部売ったんじゃないか?と噂になる事もありました。
 そんな訳で、なかなか僕のコレクションは増えず、一箱に1つだけしか入っていないヘッドを見る事もなく、不満がたまっていきました。

 そこで、父に相談しました。すると父は「まかせておけ。」と自信たっぷりにいいました。
 夏休みの工作で「俺が手伝ってやろうか?」と言い始め、最終的には父一人で作った物が市のコンクールに入賞してしまう事があるほど行動力のある父が根拠の無い事を言うはずがありません。
 実際、流通関係の会社に勤めている父のコネは強大で、ある日本当にビックリマン一箱抱えて帰ってきたのです。僕は嬉しさのあまり何か叫んでいました。
 僕は父に感謝しつつ次から次へと袋を開けていきました。以前は出ると結構嬉しかった天使シールに対しても何も思う事はありませんでした。
 まさに至福です。至福の時です。そして夢にまで見たヘッド・魔将ネロが出てきました。
 「ぃやった。ぃやった。」

 翌日、皆に自慢しました。もちろん、父の力を借りた事は伏せていました。
 そしてヘッド1枚の陰に隠れている数十枚のシールの事も怪しまれるといけないので闇に葬りました。
 あくまで、たまたま買った物にいきなりヘッドが入っていた事にしました。
 「すげぇ、すげぇよ。」
 僕はヒーローでした。

 その後も甘い物に目が無く、ビックリマンチョコの味をなぜか気に入った父と、シールだけが欲しい僕の利害が一致し、何回も買ってきてもらい、次のヘッド・ヘッドロココに関しては2枚も手に入れる事が出来ました。
 余った1枚を友達の天使シール数枚と交換するという気前の良さを発揮するなどしてヒーローの地位は不動のものになっていきました。
 さて、ヒーロー扱いにもちょっと飽きていた頃、母にどうやって父がビックリマンを手に入れているのか尋ねました。母は言いました。

 「あ、あれね。お菓子の問屋さんが本当はどっかの店に売らなければいけない物を特別に回してくれているのよ。だから、どっかのお店ではビックリマンを全く入荷できないでいるの。」

 その言葉を聞いた時、あのビックリマンが入荷していなくて店で泣いていた少年の姿を思い出しました。とんでもない事を頼んでいた事に気付きました。
 「僕のせいだ。僕のせいだ。」と思うといたたまれなくなり、僕はその日、ビックリマンシール集めからスッパリ足を洗いました。
 父が一箱手に入れてから近所のコンビニに入荷しない事があったという事は時間の関係上有り得ませんが、確実にどこかの店であのコンビニと同じような状態になっていた、その事を思い出すと今でも辛いです。

 伊集院さん、僕は大丈夫でしょうか。
 今からその地域にビックリマンを配りに行くべきでしょうか。

 (PN:りゅうじ)
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