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1996年5月6日放送分 珍肉番付 - 深夜の馬鹿力データベース

1996年5月6日放送分 珍肉番付

 高校2年の時、僕らの仲間内がどんどん中型免許を取る中、クラス1のマイルド脳みそスーパーライトの森村君が中型免許を取ったのにはビックリさせられました。
 森村君の交通知識といえば、"赤は止まれ、青は進め、黄色はレモン"といかにイエスノーの二択とはいえ、どうやって100問の筆記試験をパスしたのか尋ねたところ、「試験場の窓の外を見て白い鳥が飛んでいたら○、黒い鳥は×というヒントが出ていたから」とのこと。今思えばこの神様のいたずらが彼の伝説の幕開けでした。

 森村君をいやいや誘っての初めてのツーリング。みんなが赤や銀のホンダやヤマハのバイクで集う中、森村君は一見クリーニング屋さん風の、ガソリンタンクの横っ腹に知らない国の文字が書いてある茶色いバイクで登場しました。
 バイク通の友達すらも見たことも聞いた事もないというバイク。しかも森村君の来た道がヘンデルとグレーテルよろしく黒い煙で一筆書きになっているという不思議な機能が付いていました。その上、頭にかぶったヘルメットは南海ホークスの野球用のヘルメット。肩からサンリオの水筒、ランニングにGパン。僕らは何も言わず最新型のバイクをフルスピードで発進させ、10分以内に森村号を巻く事にしました。

 ところが、そんな森村君のウンコバイクの速いの何の。黒煙を撒き散らしながらギュンギュン加速して来るのです。その加速のすごさたるや、2時間ぐらいで僕らが箱根の峠で一休みしている時、森村君のヘルメットに、ウンコバイクをよけきれずに死んだ小鳥の残骸を確認したことからも明らかでした。
 夕方の箱根を心地よく走ってると突然、森村君のバイクが止まったのです。心配そうに近づいてみると、「だいじょぶ。ちょっとバテたんだろ?元気出せ。」とバイクをなでている森村君。そしておもむろにガソリンキャップを開けると、こともあろうに水筒から麦茶をドクドクと注ぎ込みました。
 僕らは恐ろしくなって「うまいか?ゆっくり飲め。」と声をかけている森村君を置いて家に帰ってしまいました。家に着いた時はもう夜の8時。森村君の事はきれいさっぱり忘れて熟睡し、次の日学校に行くと、教室に森村君がいるじゃないですか。
 森村君曰く、「いつも乗せてもらってるので、病気の時ぐらい俺が。」森村君は箱根からウンコ号を引っ張って帰ってきていたのです。その後ウンコ号の後ろに付いていたナンバープレートが巧妙に出来たベニヤ板の手書きの代物だった事がポリスにばれると、森村君の免許はたった2ヶ月弱で取り消されてしまいましたが、この間久しぶりに地元を訪れた時、見たこともない茶色の軽自動車に乗っている森村君を見かけたので、声をかけてみませんでした。

 [大関]


 僕の出た高校では、全学年対抗マラソンというのがありました。これは1年から3年までの全クラスより1人ずつが代表選手として出場し、1学年10組あるので計30名がマラソンで競うというものでした。
 こんな大会に進んで出てくれるのは当時我が1年7組には1人しかいません。沢口君です。彼はお金のためなら何でもやれる金の亡者で、朝は新聞配達、夕方はガソリンスタンド、夜はコンビニでバイトをして学校へは寝るためにやって来るという男でした。

 僕らはクラスの皆で彼を雇う事にしました。マラソン大会に出場してもらい、1人抜くごとに1000円あげるという条件で沢口君に話を持ち掛けた所、快くOKしてくれました。
 しかしOKしてもらえたものの、相変わらず練習もせずただひたすらバイトに明け暮れる沢口君。「んー、少しは練習したら?」と言うと「あっ、それじゃ拘束料くれよ。」と言い出す始末。

 そしてついにマラソン大会。当日、試合開始10分前にバイトを終えてやってきた沢口君。着くやいなや、大して準備運動もせずにスタートとなったのです。
 沢口君、1人抜くごとに「1000円、1000円!」となぜか2回ずつ叫び、2人抜くと「2000円、2000円!」。もう1人抜くと「3000円、3000円!」と自分でカウントしていました。
 金の力というの恐ろしいもので、到底かなうはずもないと言われていた2年生まで全員抜き去り、気が付くと沢口君の口からは「2万6千円、2万6千円、にーまんろくせーんえーんー!」という叫び声、というか歌が。
 さすがにここまで来ると相手は3年生。残り1kmといった地点で初めて沢口君は3年生に抜き返されてしまったのです。すると沢口君の形相は一変し、"大魔人怒る"になったかと思うと、顔から湯気を吹き出しながら「2万5千円、2万5千円、にまんごせんえーん!」と叫び続け、腕や足がバラバラでめちゃくちゃな走法にもかかわらず、一気に加速したかと思うと前に残る3年生を全てゴボウ抜きしたのです。

 結局見事1位でゴールイン。みんな唖然とする中、ゴール後に沢口君が言った言葉は「あっいけない、バイトだ。」
 そうして沢口君は表彰式にも出ず、引越しのバイトへと出かけて行ったのです。

 [横綱]

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