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1996年2月5日放送分 珍肉番付 - 深夜の馬鹿力データベース

1996年2月5日放送分 珍肉番付

 僕らが小6だった時の事、うちの近所には金八先生のオープニングで金八が闊歩してる風の土手があり、いつも学校帰りに友達数人でダンボールを使って土手滑りを楽しんでいました。

 そんなある日、僕らが土手滑りライフをエンジョイしていると、通りかかったのが牧田さんでした。
 うちの母は、『いい年してプラプラしてしょうがない親父』と牧田さんを呼んでいましたが、牧田さん自身は『街の平和を守るためにパトロールをしている』と、子供を集めてよく演説をしており、低学年の子供たちからは『少佐』、高学年の子供たちからは『ゆらゆら星人』と親しまれている人でした。

 さて牧田さん、不気味な笑顔で僕らに近づいてくると、手をパンパンと打ち鳴らし、「ハイハイハーイ、注目注目。だーめーだーねー、なってないねー。ほら、ひざ開いちゃってるでしょ?姿勢も悪い。どこで習ったんだか。そんなじゃね、プロにはなれないよー。」と、インストラクター気取り。
 「土手滑りのプロとは?」と、つむじから大きなはてなをひり出している僕らからダンボールを無理矢理取ると、「スリー、トゥー、いち、ゼロ!牧田号、発進!」さすがプロの土手スベラー、僕らの倍近いスピードで急斜面を滑り降りると、そのまま散歩中の親父の背中にドスンと命中。

 ハラハラして見ている僕らをよそに、一言も謝りもせず、場内アナウンス風に「競技コートに入らないで下さい、競技コートに入らないで下さい。」と言いながらダンボール片手に駆け足で坂を登ってきて、また発進。
 加速。命中。アナウンス。登坂。発射。加速。命中。アナウンス、の繰り返し。
 その姿は自動追尾式のミサイルのようで、避けても避けても親父の背中の中央に命中する兵器に、散歩中の親父も姿を消した頃、牧田さんはボロボロになったダンボールを僕たちに返してくれ、「君たち、素晴らしい物を見せてあげよう」と一言。

 小走りに草むらに消えたかと思うと、持ってきたのは古い自動車のボンネット。
 裏返しにして土手にセット。そしてさっそうと乗車すると、カウントダウンを開始した。
 「ファイブ、フォー、さん、トゥー、いち、ゼロ!」
 さすがプロ用のそりはものすごいスピードで土手を下りきり、2段目に突入。3段目にさしかかり大ジャンプ。牧田さんは草むらを越え、夕日の中に溶けて行きました。

 すぐ下の川に何か大きな物が落ちる音は聞こえたのですが、それを認めると僕らは助けに行かなければいけないので、口々に「いやー、牧田さんは今日宇宙にパトロールに出かけた」と話し合いながら、急ぎ足で家に帰りました。

 あれから5年、宇宙に行ったはずの牧田さんとはよくすれ違いますが、僕らは牧田さんを心の中で 『少佐』とも『ゆらゆら星人』とも別の、『神様』というあだ名で呼んでいます。

 (栃木県・PN:M.C.コミヤ復活希望)

 [横綱]


 僕らの高校のバスケットボール部にいた、高2で身長1m90、体重85kg、美術の事を『図工』、数学の事を『数のけいこ』と呼ぶ男、鳥羽君は、味方が完璧なマンツーマンディフェンスにあいパスを通す道がなくなると、一番近くにいるディフェンスに思いっきりボールをぶつけて、リバウンドを拾って突き進むという戦法を得意としており、その発展系として、いつもゴールの側でボーッとしている味方の小林君にボールをぶつけて、リバウンドを拾ってシュートする『三角小林』や、ランニングシュートが外れそうな小林君に体当たりして、小林ごとボールの軌道を変える『空中小林ひねり』などを繰り出すことから、敵チームからも小林君からも恐れられている男でした。

 ある日の練習試合の時でした。
 この日は敵のチームが強いことと、小林の跳ね返り具合が少し悪いことで、苦戦を強いられていたうちのチームは、終了まであと1分という所で相手チームに3点シュートを決められ、48-49で負けていました。
 既に鳥羽君はキレており、エンドラインからスローインを投げ入れる時の顔は、手を蚊に刺されたスタローンがかゆくてもかゆくてもかけず、机の角でかゆさを紛らわしているような顔をしていました。

 渾身の力で投げたボールは一直線に小林にヒット。
 そしてリバウンドはこの試合中に1度もなかったいい角度で鳥羽君に戻り、鳥羽君嵐のドリブル。そして小林君にパス。
 あうんの呼吸とはこのことで、小林君は側頭部でリバウンドを返し、鳥羽君にダイレクトでボールが返りました。

 崩れ落ちる小林君。ジャンプする鳥羽君。一世一代のダンクシュートが決まるはずでした。
 しかし、鳥羽君には計算違いが2つあったのです。
 1つは、爆発したアドレナリンでジャンプ力が日頃の20%アップになっていたこと。
 そしてもう1つは、ジャンプをした地点が小林君の背中の上で、地面よりも30センチほど高かったこと。高く飛びすぎた鳥羽君はネットの横をかすめて、ゴールの板に顔から突っ込み、2、3秒してからゆっくり落ちてきました。

 試合は負け、小林君は天文部の頭の尖った上倉君と強制トレードされ、そしてゴールの板には鼻血で鳥羽君の顔がスタンプされ、それ以来バスケ部の集合写真は必ず、幽霊騒ぎになります。

 (東村山・PN:初投稿・ザリガニ釣るぞう)

 [大関]

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